生活していく上で欠かせないものである住居。
住むための方法は2つあり、賃貸か購入かのどちらかです。
それぞれにメリット・デメリットが存在し、永遠かつ究極の悩みと言える問題でしょう。
一生に一度の大きな買い物となるので、買うとなると慎重になるのも当然です。
過去のバブル経済時代なら、結婚してマイホームを持つのは当たり前だったんですが、昨今の不景気…。
この状況でマイホームを購入するのは、なかなか決断できない方も多いのではないでしょうか?
だからと言って、一生賃貸暮らしもどうなのか?
そんな悩みを持つ方へ、今回は【持ち家と賃貸はどっちが得か?】について解説していきたいと思います。
- 賃貸と持ち家はどっちが得か知りたい人
- マイホームの購入を考えている人
- 将来の住居に不安のある人
- 住居にかかる費用が知りたい人
持ち家のメリット

まずは、家を購入するメリットについて解説していきたいと思います。
主なメリットは3つ。
支払いが終われば自分の資産になる
全ての金額を払い終えれば所有者はアナタとなります。
家と土地は立派な資産となるため
売却する事もできますし、万が一の時は家を担保にしてお金を借り入れる事も可能!
また子供に残す財産としての価値もあるため、次に世代にとってもありがたい存在となるでしょう。
老後の金銭的な負担が減る
全ての金額を払い終えれば
その後の自己負担は固定資産税と修繕費だけで済みます!
定年を過ぎても働く事は可能ですが、もらえる給料は大幅に減ってしまうでしょう。
65歳からもらえる年金もこの先目減りする可能性を考えると、金銭的な負担を下がられるのは大きなメリット。
また、家を購入する際に団体信用生命保険に加入する事になり、世帯主に万が一のことがあった場合でも家族に家を残す事ができます。
賃貸として家賃収入を得る事もできる
他人に賃貸物件として
他人に貸す事で家賃収入を得る事もできます!
一戸建ては難しいかもしれませんが、マンションタイプなら借りたい人も多く契約を取りやすいです。
実際、不動産投資目的で購入する方もいますしね。
ただし、住宅ローンが残っている場合には金融機関の承諾を得なければ貸すことは出来ないので注意!
持ち家のデメリット
それでは、家を購入するデメリットは何なのか?
主なデメリットは3つ。
引っ越しが難しい
人生は何があるか分かりません。
転勤や転職、離婚や災害などの理由で環境が変化しても簡単に引っ越す事は出来なくなります!
車を買うなら試乗という手がありますが、住宅に関しては試住は出来ません。
1泊だけの体験は出来る場合もありますが、なかなか住んでみないと解からない事の方が多いんですよね…。
いざ住んでみたものの、なんだか違うと感じても我慢するしかないんです。
支出が固定される
住宅をキャッシュで購入できるのは余程の資産家だけ。
ほとんどの方は住宅ローンを利用する事になり、毎月の支払額は契約時に決定します。
その支払金額は、この先収入が減っても下がりません!
さらに老朽化による修繕費用も自分で準備ておく必要があり、さらにさらに毎年固定資産税というものがかかってしまうんです。
一流企業勤めでもないかぎり、この先の収入が減少する可能性があるなら不安な所でしょう…。
利息分は余計に払う
先ほども言った通り、キャッシュで家を購入できる方はほとんどいません!
多くの方が利用する住宅ローンというのは、いわば借金であり利息が発生します。
例えば
3500万円を金利1%で35年間借り入れた場合、支払うべき利息は900万円近くなってしまうんです!
ぶっちゃけ、利息だけで築35年の古い物件が買えてしまうレベル。
マイホームを35年ローンで買った場合にかかる費用

ほとんどの方は住宅ローンを組む事になるため毎月の返済額に加え、毎年の固定資産税が必要です。
さらに、定期的にキッチンや外壁、大規模なフルリフォームが必要な事も頭に入れておいてください。
3500万円の一戸建て住宅を35年ローンで購入した場合
金利が1.1%・固定資産税は年間15万円・リフォーム代は平均相場から算出とします。
毎月のローン | 税金 | リフォーム代 | |
1年目 | 104,170円 | 約150,000円 | |
2~9年目 | |||
10年目 | 小規模リフォーム20万円 | ||
20年目 | 中規模リフォーム50万円 | ||
30年目 | 大規模リフォーム500万円 | ||
35年目 | |||
総額 | 4375万円 | 525万円 | 570万円 |
35年間でかかる総額は
約5,470万円ほど!
賃貸のメリット

では、賃貸物件に住むメリットとはどんなものなのか?
主なメリットは3つあり、持ち家の逆と考えられます。
自分のライフスタイルに合わせやすい
生活の変化に対応できる事が最大のメリット!
例えば独身ならワンルームで十分ですし、結婚しても2人ならそのままでも生活に不便を感じないでしょう。
もし、子供が生まれたら広めの2LDKや3LDKなんかに引っ越せばいい事。
とにかく、賃貸なら簡単に引っ越しが出来る事が最大のメリットと言えます。
修繕は大家さんが対応
建物の修繕やメンテナンスは所有者の義務です。
賃貸物件の所有者は大家さんになるため
災害対策や外壁の塗装などはやってもらえます!
もし備え付けの換気扇やエアコンが壊れた場合でも、よほどの過失がない限り大家負担で修理してもらえるんですよね。
その分、毎月管理費(共益費)を払う必要がありますが、急に高額な出費が必要になる事は無いと言えるでしょう。
余計な出費が必要ない
基本的には家賃と管理費(共益費)しか負担しません。
家を所有しているだけで毎年かかってくる【固定資産税】はもちろん
修繕費を準備しておく必要もありません!
ただし、賃貸物件には2年に1度は家賃の一か月分の更新料が必要となるケースが多いです。
しかし、UR賃貸など更新料不要の物件もあります。

賃貸のデメリット

では、賃貸物件に住むデメリットは何か?
主なデメリットは3つ。
一生家賃負担がかかる
何十年も払い続けても自分の家にはなりません。
保険でいう所の掛け捨て型です。
という事は
収入が年金のみとなっても生きている限り家賃の支払い義務が発生し続けます!
もし払えなくなれば住む事は出来ません。
そんな時、今までに払ってきた金額を思い出すと
買っておけばよかった…。
と、後悔する事になるかもしれませんね。
設備に不満があってもリフォームできない
賃貸物件は、あくまでも人から借りている住宅に住んでいます。
つまり
間取りや設備に不満があっても我慢するしかありません!
壁をぶち抜いて部屋を広くしたり、浴槽を広く加工したりすると退去時に高額請求されることになります。
ただし、生活に影響が出るような問題なら大家さんに相談する事で解決する事もあるため、まずは相談する事がおすすめ。
高齢になると契約できない可能性
大家さんが一番恐れるのは、事故物件になる事でしょう。
【孤独〇】が起こった場合、リフォーム代もバカにならない上に契約者も減少してしまうからです!
(実際、事故物件を紹介するサイトもありますからねぇ…。)
特に単身の高齢者となるとリスクが高く、契約自体が出来ない可能性があります。
賃貸マンションに35年済んだ場合にかかる費用

賃貸の場合、毎月の家賃・共益費に加えて2年に1度の更新料(UR賃貸以外)が必要です。
さらに引っ越しをした場合には、初期費用や引っ越し代もかかってきます。
35年間、家賃10万円のマンションに住んだ場合
10年に1度、引っ越しをすると仮定し、初期費用は平均相場から算出しています。
家賃 | 共益費 | 初期費用 | 引っ越し代 | |
1年目 | 10万円 | 2万円 | 50万円 | 10万円 |
2~9年目 | ||||
10年目 | 50万円 | 10万円 | ||
20年目 | 50万円 | 10万円 | ||
30年目 | 50万円 | 10万円 | ||
35年目 | ||||
総額 | 4200万円 | 840万円 | 200万円 | 40万円 |
35年間で掛かる費用の総額は
約5,280万円ほど!
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