20代の頃から幾度となく悩まされていた歯のトラブルが【親知らず】の存在。
しかも私の場合、上下左右に4本とも生えていて特に左下の親知らずは顎の骨に埋まっている【水平埋伏智歯】という状態…。
何度も痛みが出ても抜かずに抗生物質でごまかしてきたんですが、3度目に痛みが出た時に医師から
「嚢胞が出来ているので、摘出して詳しい検査をした方がいいです」
と言われ、観念して親知らずを抜く事を決意しました。
近くの大学病院への紹介状を書いてもらい詳しく診断してもらった結果、入院して静脈麻酔し4本とも同時に抜く事が決定しました!
その手術の流れは
- 入院は1泊2日
- 静脈内鎮静法で処置
- 4本の抜歯と嚢胞摘出
こうして私は、人生で初めての手術の日を迎える事になりました…。
そんな訳で今回は【親知らずを4本抜いた時の体験談】を語りたいと思います。
同じように、親知らずに悩まされている方の参考になれば幸いです。
- 親知らずが4本とも生えている人
- 入院して親知らずを抜歯する人
- 親知らず抜歯のスケジュールが知りたい人
親知らず抜歯手術までのスケジュール
AM9:00~ PCR検査
入院当日。
外来なら検温と消毒だけなんですが、入院となるとPCR検査を受けて陰性が証明されなければ入院は不可となります。
鼻から細い綿棒を奥まで入れられグリグリと…。
ってかPCR検査自体も初めてだったんですが、ちょっと痛かったですね。
そして結果が出るのは11:30ぐらいとの事なので、自宅が近くにあるわたしはいったん帰宅します。
入院の準備をして再び病院へ。
12時過ぎになって結果が出て、陰性が確認されたので入院手続きを済ませます。
この時、【限度額適用認定証】を事前に申請しているなら提出しておきましょう。
先に提出しておく事で、医療費が高額になっても支払う額は9万円前後で収まるので安心できますよ。
pm12:30~部屋で昼食
案内された病室は6人部屋で、手前のベッドは空いていたので患者は私を含めて5人。
私は一番奥で、窓際で日当たりのいいベッドに案内されました。
パジャマに着替えるとスグに昼食が運ばれてきます。
この日の献立は
- ご飯120g
- すき焼き
- 大根煮生酢
- ブロッコリー鰹和え
- みかん
初めて入院する私は知らなかったんですが、コロナ過の現在ではお箸は自分で用意する必要があったみたいです…。
しかし、担当してくれた優しい看護師さんが
今回は準備しますよ
という事で割り箸をくれました。
ありがとうございます!
PM2:00~点滴準備
若くて美人な薬剤師さんが登場し、説明を受けて痛み止めの薬を渡されます。
手術は3時からの予定で、1時間前には抗生剤の投与が必要らしく点滴開始。
ところが口腔外科から
早めに手術できそうなので2:30に来て欲しい
と連絡があったらしく、慌てる看護師さん。
仕方がないので点滴のスピードを速めながら看護師さんと口腔外科へ向かう事になりました。
(ってか、大丈夫なんかと不安…。)
4本同時に抜くための【静脈麻酔~手術】までの流れ
歯科医が提案したのは、静脈内鎮静法という手術のやり方でした。
静脈内鎮静法とは?
点滴で鎮静剤を投与し寝ているような感覚にし、その状態で局部麻酔を施して手術する方法。
私の周りでも勘違いしている人が多いんですが、実は全身麻酔とはちょっと違うんですよね。
全身麻酔となると自力で呼吸ができなくなるため、人工呼吸器の装着が必要になります!
医療ドラマで、口に管を通しているシーンを見たことはありませんか?
本当の全身麻酔は大きな手術で行われる場合が多く、親知らずの抜歯では静脈内鎮静法が一般的な手術法となるんです。
抜歯中の意識と痛み
私の周りでも静脈内鎮静法で親知らずを抜いた人は多いんですが、そのほとんどは
意識が朦朧としているうちに終わっていた。
と言っていました。
ところが、私の場合は全然ちがいました!!
薬が効きにくい体質なのか分かりませんが、意識は完全に無くなりません!
局部麻酔のチクっという痛みもはっきりと伝わり、4本の親知らずを抜いていく順番も覚えています。
- 右上
- 左上
- 右下
- 左下
なんだか、ゲームの必殺コマンドみたいですが…。
私の場合、最後に抜かれた左下の水平埋伏智歯が厄介な存在でした。
この時点では麻酔が効いているので、歯の部分に痛みはないのですがゴリゴリと削る感覚は伝わってきます。
そして一番きつかったのが、口を開け続ける事!
局部麻酔のため、歯茎は大丈夫なんですが唇や口角の部分には痛みがあるんですよね。
このため、思いっきり開かれる事で耐えられない痛みを感じ、思わず
1回、口を閉じさせてください!
と、お願いしてしまいました…。
しばらくの休憩をはさみ手術を再開し、無事に4本の抜歯と嚢胞の摘出が終了。
実際には全てを記憶している訳では無く、断片的に覚えているだけだったようですけどね。
そして病室へ戻る
手術後にふらついて転倒するケースが多いらしく、車椅子に乗せられて病室まで送ってもらう事に。
ベッドに戻ると、痛み止めの点滴を新たに入れてもらいます。
この時点では麻酔が効いて、痛みはありませんが顔が腫れて熱を持っている感覚はあります。
多分、麻酔が切れたら激痛が走るんだろうな…。
そんな恐怖に怯えながら、ウトウトと眠りに落ちかける私でした。
親知らずを4本抜歯した後の痛み
PM5:00~ 激痛に襲われる
麻酔が切れてとんでもない激痛に目覚めます。
しかも、口内を舌で触ってみるとタダレたような感触が!!
耐えきれない痛みに、何度ナースコールを押そうと思った事か…。
痛み止めの薬はあるんですが【食後】と書かれているので、まじめな私は夕食を食べるまで我慢し続けます。
そしてPM6:00。
やっと来た夕食の献立は
- 全粥
- 魚ムニエルオーロラソース
- 長芋人参煮合わせ
- 三度豆黒胡麻和え
せっかくの夕食なんですが、奥歯で噛めないため前歯でかじる様にしか噛めません。
時間をかけて完食した後、ようやく痛み止めを飲んだんですがほとんど効いている様子はナシ…。
心臓の鼓動に合わせて、ズキンズキンという激しい痛みに襲われます。
一度トイレに行って鏡を見ると顔が下膨れでパンパンになっているではありませんか!
それはまるで【がきデカのこまわり君】みたい…。
この時の私は、一気に4本同時に抜いた事を後悔しましたね。
pm8:00~ 看護師さんが交代
看護師さんが夜勤の方と交代。
痛みは大分マシになったんですが、体温を測定してみると【37.4℃】ありました。
患部が熱い感覚もあり、体温が上昇しているのでしょう。
夜勤の看護師さんも優しい方で、氷枕とタオルを持ってきてくれたので顔に当てて冷やします。
就寝時には、点滴で痛み止めを入れると説明を受けました。
点滴の方が効きますよ
との言葉になんだかホッとします。
PM10:00~ 消灯
消灯前に点滴を付け替えてもらった後、電気が消されました。
寝る前、錠剤の痛み止めも就寝前に飲むように説明があったので飲んでおきます。
点滴とのダブル効果で、痛みも無くなる事に期待します。
初めての入院で不安だらけでしたが、痛みも消えたしやる事もないのであっさりと就寝。
明日になれば退院できる!
そして退院へ
AM6:30 点滴の交換
早く眠ってしまったこともあり、午前6時ごろに身が覚めました。
30分後に看護師さんが来て新しい点的に交換。
ってか、まったく気付かなかったんですが古いのは寝てる間に外されたようです。
しかしこのタイミングで交換って事は、午前中に退院する事は無理なのか?
早く帰りたい不安に駆られます…。
AM8:00 朝食
点滴をぶら下げたままトイレへ。
鏡で顔を確認してみると、昨日よりも腫れが酷いではありませんか!!
口は2cmぐらいまで普通に開きますが、それ以上開こうとすると激痛が走ります。
そんな中、8時になると入院してから3度目の食事が到着。
- 黒糖食パン
- マーガリン
- チーズ
- 白菜ツナソテー
- キウイ
- 牛乳
正直、この朝食が一番食べやすかったですね。
パンをかじって牛乳を含み、柔らかくしてから飲み込めたので早めに完食できました。
AM9:00 術後の処置
食事が終わり痛み止めを飲んでボーとしていると、ふたたび薬剤師さんが現れて5日分の痛み止めを処方されました。
そして、入れ替わりで看護師さんが来て
今から処置に向かいます。それが終われば退院できますよ。
との言葉。
午前中に退院は無理と思っていた私は、嬉しさのあまりすぐに服を着替え、別フロアにある処置室へ向かいます。
執刀医の先生に【頬の内側のタダレ】について聞くと
腫れが引けば収まりますから安心してください。
と言われ、口内を消毒して処置は終わり。
ナースステーションに戻り処置が終わった事を告げ部屋に戻ると、看護師さんが来て会計用紙を渡されます。
そしてベッドの周りを調べ、忘れ物がない事を確認したら退院OK!
実質、21時間の入院生活はやっと終わりました。
その際の親知らず抜歯手術にかかった費用については下の記事で詳しく解説しています。↓↓↓
まとめ
以上が、私の体験した【親知らずを4本抜く入院スケジュール】でした。
ざっくりと流れをまとめると
- 入院前にPCR検査
- 手術前に抗生剤を点滴
- 鎮静剤を投与して抜歯
- 麻酔が切れたら激痛に襲われる
- 食事は噛めない
- 点滴と痛み止めで就寝
- 翌日、処置が終われば退院
とんでもない痛みがあり、ぶっちゃけ2度と体験したくないです!
それでも親知らずは抜歯してしまえば、これから悩まされる事は無くなるので今となっては抜いて良かったと思いますね。
もしも、親知らずに悩んでいる方の参考になれば幸いです。
親知らず抜歯後の痛みについては下の記事で詳しく解説しています。
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